オフィシャルウェブサイト始めました!

オフィシャルウェブサイト始めました。

こんにちは森光玲雄(@reomorimitsu)です。
この度、オフィシャルウェブサイトを立ち上げました。
 ⇒ reo-morimitsu.com
いろんな人に助けられ、背中を押していただいたことでここまでこぎつけることができました。まずは心からの感謝をお世話になった皆さんに伝えたいです。これまで災害・紛争など、主に緊急人道支援の現場でメンタルヘルスと心理社会的支援分野の実践活動に関わってきました。今回は、そんな僕がサイト立ち上げに至った経緯や目的についてご紹介します。

Contents

学びのバトンを渡したい

10年間、緊急人道支援の実践活動を続けてきて感じたのが「学びのバトンをわたす大切さ」。災害などの緊急事態の現場は、その一つ一つがユニークで学びの連続です。現場に留まりつづける方々が、当事者の懸命さがいつも人として大切なことを教えてくれます。その学びのバトンを、うまくいったこともいかなかったことも含めて、次に続く人にパスして初めて意味ある活動だろうと思っています。

でも、現実には体験をまとめて、意味づけ、人に伝える前に次の緊急救援がやってくることもしばしば。実践だけ行っていると、学び培ったことが後に残らない。自然と「実践活動とリフレクションとアウトプット」のバランスに興味をもち始めるようになりました。

そんな想いがターニングポイントになり、ちゃんと人道支援の実践活動を俯瞰し意味づけられる目を養いたいと、社会人留学という形で海外大学院に武者修行にいきました。結果は大当たり。アメリカでは帰還兵支援の背景に膨大な研究の蓄積があり、よりよい実践の手引きになっているのを知りました。イギリスではPractice-oriented humanitarian studyというモデルに初めて出逢い、とても感銘を受けました。大学の教員が、人道支援の原則を学生に教えながら、難民、紛争、災害支援などの実践活動にも協力し、現場によりインパクトをもたらすためにリサーチも行うというものです(指導教官たちがそうでした)。ようやく自分が感じていた「やり散らかし感」の出どころが理解できた気がしました。「実践」はあっても、それを「体験知」として集約し、誰かに「伝える」ことができていなかったからです。

だから「残す」ことを始める。「伝える」を始める。「体験知」が集まれば、災害支援者にとっても、将来国際人道支援を志す人にとっても、被災地を支えたいけれどどう支援を提供すればいいか分からない企業や団体にとっても、ヒントになるだろうと考えました。

救援者のための支援学から万人のための逆境学へ

現場経験を通じていつも思ってきたのが「この経験を災害の支援者業界だけにとどめておくのもったい!!」ということ。非常時には人間の本質が現れるとよく言います。極限状況で人は混乱しときに悲嘆にくれもしますが、そういう極限状況でこそ、多くの人は抗い、団結し、知恵を出してその状況を打破しようとします。でもよく考えれば、病気、死別、いじめや虐待、交通事故など、人生はクライシスにあふれています。であれば、緊急時の心理社会的支援の知見からそのエッセンスを抜き出して伝えることは、人生で思わぬ逆境に直面している人にも役立つはずと考えています。

それに、衝撃的体験はときにその人の原体験となって、やがてその人が「何者であるか」を形作ったりもします。僕の場合は、思春期の身近な人の死とその時に人に助けてもらった体験がきっかけで人道支援にのめり込みましたが、この業界にいると不思議なことに体験に導かれて何かをなす人が多いことに気がつきます。ネパールで被災しながらも子ども支援を手伝ってくれた青年は今や自らのNPOを立ち上げ現地の子どもたちを支援しています。ウクライナで出会った紛争避難民の一人は、ソ連時代から転々と家族で難民生活を経験していたので、紛争勃発後すぐ、自らも避難民であるにもかかわらず紛争犠牲者を助ける団体を立ち上げ活動していました。みんな「あのときの想いがあったからこそ今のこの選択がある」という人たちばかりです。

そんなふうに困難や逆境に立たされた人間が、かえってそこから成長したり人生に意味を見つけたりするわけで、逆境経験が与えてくれるものを考えるのは面白いですね。人生の困難期を支えるヒントが、緊急支援、とりわけ心理社会的支援の経験からおすそ分けできれば嬉しいです。

まずは挑戦してみる

自分でウェブサイトを運営するのは初めてなので、最初はよちよち歩きの情報発信になると思います。ただ、何よりもまずは挑戦。これまでいろんな人に助けられて僕が学び、現場の出逢いに救われ教えられてきたことを、今度は社会のより多くの人々に還元していく番です。次なる挑戦を一歩一歩楽しみながら、役立つ情報を発信していけたらと思います。

最後にサイトの性格と今後の見通しを。本サイトでは「衝撃的な体験に直面したとき人は心の安定をどう保つのか」「そのとき周りにいる人に何ができるのか」「困難が私たちにもたらしてくれるものは何か」といったテーマを扱います。ですから、医療従事者や災害支援者のみをその読者として想定してるわけではありません。むしろ、困難や逆境の中にあってきらりと光る人間の可能性を追うことを主眼としていきます。

関連する活動をアーカイブしつつ、足りないものは「TOPICS」で随時アップしていきます。当面は新型コロナ関連が中心になるでしょうが、ゆくゆくは過去の海外支援の裏側エピソードや、困難の中にあっても生き生きと暮らす現場の「人」の姿をレポート的にお伝えしたり、皆さまと双方向的に何か一緒にできる企画を探っていけたらいいですね。

それでは、今後ともどうぞよろしくお願いたします。

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